まだ少し待っててね

20歳の次男が2017年4月に自死しました

Xmas Eve

去年はチキンを焼いた

パスタ、シーザーサラダ、ピザ、パンプキンスープを作り、ケーキは買った


ツリーを飾っていた場所には、今は次男の仏壇が置いてある



どうしてこんな事になったんだろう…

去年までは考えたこともなかった



子供達が小さな頃、毎年サンタさんに手紙を書かせていた

それを見て、こっそりトイザらスに買物に行き、

プレゼントは車のトランクに隠しておいた

子供達が寝ついてから、枕元にプレゼントを置く

朝になると、子供達の喜ぶ声を聞くことができた


「なんで暖炉も煙突も無いのに、サンタさんは入ってこれるの?」

そんな事を聞いてくるのは、次男だけだった



楽しかったXmasに次男が欠けた

仏壇の花瓶の花を一時的にやめて、ポインセチアを置いた


もうチキンを焼くのはやめようか…と考えたが、

何でも無しにしてしまうのは、上の3人の子供達が可哀想だから、

やっぱり焼いた方がいいのか…

どうしたらいいのか悩んでしまう


いつもは早めに冷凍しておく鶏肉は、まだ買っていない

ケーキも予約していない

当たり前

平成24年5月21日の朝、ベランダで次男と並んで金環日食を見た

よその家からも「わああ」と声が聞こえてきて、

近所の人も見ているんだな…と思った


私は日食眼鏡を3つ買っておき、新聞奨学の寮に住んでいる長女が帰って来た時に、1つ持たせた

長女は「近所のおばさん達と、一緒に見たんだよ」と言っていた

次女は「地学部の友達と見るから」と、始発で高校へ行き、

長男は「興味が無い」と言って見なかった



小さな頃から、私はプラネタリウムが大好きで、よく子供達を連れて行った

自宅の近辺では、殆ど星は見えないから、長男を除く3人は自然と、プラネタリウムが好きになった

学童で行った秩父や、私の友達と行った房総半島でのキャンプ、

スキーやスノーボードで泊まった鬼怒川などで、本物の星空を見た


学童キャンプ

鮎を放流して捕まえる

この時、私はキャンプ係だったので、本当に忙しかった

子供達が具を切って作ったカレー

ボーイスカウトでやり慣れてたが、やっぱり飯盒炊爨は楽しい

トーチ棒を作って、キャンプファイヤーの準備をした

携帯が圏外になってしまうような村の山

今は秩父市になっている



今年のお盆、夫の実家へ行った時に、綺麗な星空や流星を久しぶりに見た

私と長女と次女は感動して、スマホに星座アプリを落とし、見比べていた

「子供の頃に、こんな空を毎日見ることが出来たなんて幸せ者だね」私が言うと、

「“当たり前"だったから、空を見上げるなんてこと無かったよ

こんなに綺麗だったんだな~」と、夫は答えた


そばにあるのが“当たり前"で見えなかった物も、離れればよく見える


病み上がりに「やっぱり健康っていいな~」と思っても、

日にちが経てば、健康な日常は“当たり前"だと思って忘れてしまう


次男と暮らしていたのは全然“当たり前"ではなく、

“色々な偶然が重なった幸せだった"ということに、感謝しなければいけなかった


「地球が生まれて46億年」とか、

「何万光年も離れてる星だから、何万年も前の星の光を今見てるんだよ」

とか、宇宙の話を聞くと、それに比べたら私の人生は、ちっぽけで短い…と思えてくる

過ぎてみれば、光陰矢の如しなんだろうが、

それでもこの悲しみは、私が生きている間、まだまだ続いていくんだろう

戻れない

子供の頃、この時期になると、必ず髪を切りに行かされた

短くしたくない私と弟は、泣いて嫌がることがあった



私は、美容室での世間話が苦手だ

話しかけられるのが嫌だから、読みたくもない雑誌を開く


「お仕事は何をされてるんですか?」

「今日はお休みなんですか?」

どこの美容室へ行っても、そんな質問ばかり…

「聞いてどうするの?」

そう言いたかった


そんな会話を煩わしく思い、何年か前からは美容室と、指名の美容師を決め、

「話は、したくない」と断った

カットは2~3ヶ月に1回、カラーとトリートメントは毎月していた


うちの子達で、私が美容室へ行ったことを、

最初に気付くのは、いつも次男だった

「今日の髪の毛はツヤツヤだね」

男の子なのに、よく見ていることに驚いた

長女と次女はカットには気付くが、トリートメントには気付かず、

長男と夫は、美容室に行ったことさえ気付かない



2年前、今の家へ引っ越して来てから転職をした

仕事柄、ネイルはやめたが、次男が居なくなるまでは毎月、

美容室やマツエクのサロンに通っていた



美容室へは行きたくない

自分でカットをしてカラーを入れ、トリートメントをする

マツエクを付けることは今後ないし、

洋服もある服だけでいいから買わない


次男が居た頃の私には、もう戻れない



長女が幼稚園の時に、桐生の動物園と遊園地に行く途中、

偶然、見つけた“ぐんまこどもの国"

楽しくて、よく遊びに行った

サマーボブスレーがあって、私と子供達は、よく滑った

アスレチックや、水遊びも出来て、プラネタリウムもある

児童館があるから、雨でも1日遊べる公園だ


鬼怒川のグランデイソーラ

ここはゴーカートに乗ることが出来る


もう無くなってしまった、ウエスタン村

1度きりしか行ってないが、あまり楽しくなかったかも…


射的や、日光ワンニャン村、猿軍団、ロープウェイに乗ってお猿の山や、釣堀にも行った


冬のスノーボードは、鬼怒川のホテルか民宿に泊まり、

スキー場は、エーデルワイスか、ハンターマウンテンに行くことが多かった

夏に鬼怒川ライン下りに行くと、そこで働いてる職員が、

エーデルワイスのレンタルコーナーのおばさんだった

「夏の仕事は、こっちなのよ~」

話しかけられて驚いた

頻繁に行っていたから、私達は覚えられていた