まだ少し待っててね

20歳の次男が2017年4月に自死しました

死の経験

私は、近い身内の死の経験が少ない方だと思う


1度目は祖父(母方)

長女がお腹にいた時で、

肺癌だった


2度目は祖父(父方)

私が離婚した翌年、

老衰だった


3度目は祖母(母方)

長女が中学3年生の時で、

老衰だった


いつも長女は、

「私は子供は1人しかいらない」と言っていた

でも曾祖母が亡くなり、葬儀で色々な人が泣いているのを見ると、

「悲しんでくれる兄弟や子孫が、沢山居てくれるのは幸せだね

やっぱり子供は沢山産んだ方がいいね」と言った


それを聞いていた親戚の叔母さんは、

「いい子に育てたね」と私に言った


その場には、小学校3年生の次男もいた


4度目は、祖母(母方)が亡くなった年から

飼い始め、

一昨年の夏、腎不全で亡くなった犬

10歳だった


次男は、私の父方の祖父から、犬の死までを見てきた


身内やペットの死を見ると、

命の大切さがわかる子供に育つ…と聞いた気がするが、

どうだったのだろう


母子家庭で寂しい思いをさせたけれど、

自分なりに頑張って育児をしたつもりだった


でも次男には、私が大切にしていた事が、伝わってなかったのかもしれない


祖母(父方)は90歳を超えて

「早く死にたい」と言うようになった

「年下の友達まで死んでいく、寂しい」と…


長男と次男は、今年の3月に、

曾祖母の所に遊びに行って、

この台詞を何回も聞いたそうだ


5度目の死は次男

私は、祖母に次男が居なくなった事が言えないでいる




何故、舌なめずりしてるかというと、





唐揚げを我慢して

“待て"中だから




2015年の春、この子の最後のお花見になった

大好物の唐揚げを貰えるから、

毎年、お花見を楽しみにしていた


今頃、この子は次男と、

お散歩しているのだろうか…