大みそか
子供の頃は、クリスマスが終わると、街やデパートの中とかが、
あっという間に年越しムードになるのが、面白いなと思っていた
祖父が障子を張替えたり、電球を取替えたり、車やカブにお飾りをつける
祖母は大掃除をしたり、黒豆を煮たり、お節の準備をする
紅白の後に、ゆく年くる年を観ながら年越し蕎麦を食べて、
お年玉を貰ったら、近所の神社に初詣に行った
うちの子供達が小さな頃の大みそかは、アメ横に出掛けたり、
毎年、家族で適当に年越しをしていた
ボーイスカウトでお寺の鐘撞に行くと、カップ麺で年越し蕎麦を食べる
歩いてると寒くないが、食べてる時は寒い
神社にカウントダウンと初詣に行く年もあった
長女が新聞奨学で寮に入ると、初めて長女抜きの年越しに、
長男が新聞奨学生になると、長男抜きの年越しに、
次女が専門学生になると、友達と年越しすると言い、
去年は、次男も友達と年越しをした
私は、子離れが遅いのかもしれない
子供達の成長は、嬉しさと寂しさが半分ずつな気がしている
幼稚園の餅つき
つきたてのお餅にきな粉をまぶして食べた
夫は小学2年から、カシオペアやCharが大好きで、小遣いでレコードを集めていたそうだ
東北でライブすることは殆ど無いので、
自由に音楽を聴きに行ける東京に、子供の頃から憧れていた
高校3年生になると、夫は親を騙して、東京の専門学校に進学を決めた
うるさくて厳しい親から解放され、自由気ままな東京での1人暮らしが、
嬉しくて、とても楽しかったと言っていた
あまり登校せず、両親が東北から呼び出されたこともあったという
卒業式にも不参加で、卒業証書は郵送で実家に届けられた
卒業したら戻るから…という約束も守らず、
借金の肩代わりをして貰ったり、何年も音信不通にしたり、
両親には本当に迷惑を掛けてしまった
お袋の耳が聞こえなくなってしまったのは、
もしかしたら自分のせいかもしれない…と、涙目で話してくれた
その話を聞き、義父母は、どんなに心配で寂しかっただろう…と思った
18年育てた可愛い息子が、遠く離れた東京に行き、
卒業したら帰ってくると信じていたのに、借金の肩代わりをさせられ、
その後、音信不通になってしまうなんて…
自分に置換えて考えたら、ありえないと思った
夫の弟も、高校を卒業すると、夫を追いかけるように上京した
「その時、うちには子供なんて最初から居なかった…と思うことにした」
と、義父は言っていた
今の家で同居を始める前に、私が子供達と暮らしていることを、
不思議に思っていた彼が聞いてきた
「なんで高校を卒業したのに家を出ないの?」
私は、逆に不思議に思った
「なんで出なきゃいけないの?」
新聞奨学の時は、長女も長男も家を出て寮に住んだが、終わったから戻ってきた
仕事の都合で…とか、1人暮らししたいから…とか、
理由があって家を出る子もいると思うが、結婚しても同居する家だって沢山ある
そして、うちは別々に暮らす理由が何も無かった
「夫くんや弟くんは、田舎に住んでたから、東京に憧れて家を出ただけでしょ?
うちの弟だって、30過ぎても実家暮らしだったし、
従兄弟だって40過ぎたって実家暮らしだよ
家にお金を入れてるんだし、
家族なんだから一緒に暮らすのは普通でしょ?」
義父母が元気なうちに、東北へ移住して同居しよう…と、私は考えている
けれど、まだ次女は22歳だし、もう少し経ってからかな?と思っている
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。