まだ少し待っててね

20歳の次男が2017年4月に自死しました

ソラマチ

最近、外出していなかったので、

「たまには歩こうか」と、木曜日に夫に誘われた


厩橋を渡ったのは2年半ぶり


ヨーカドーの駐車場に車を止めて歩くことにした


夫が来たがっていた、クローバー橋

川では鴨が泳いでいた


住吉駅の隣にあった店の、深川めしと刺身のランチを候補にあげて、

他の店も見てみようと商店街を1周して戻ると、

もう深川めし屋のランチは売切れ終了となっていた


錦糸町の駅の方に向かっていくとある、

天ぷら屋も木曜日が定休だったので、駅近の定食屋に入った


刺身定食800円

安いのにボリューミーだし、美味しい

サラダは食べ放題と言われた



錦糸町は、夫が東北から上京して、専門学校に通っていた場所だ

「駅の反対口に降りたことある?」

と、夫に聞かれた

「錦糸町には、車でしか来たことがないんだ

それもアウトレットに数回、子供服を買いに来ただけだよ」

と、答えると

「じゃあ、行ってみようか」

久しぶりに歩いた錦糸町に、夫は驚いていた

昔は、もっとディープな街並みだったらしい

通っていた学校も移転している様だった


「スカイツリーに行ったことが無い」と、夫が言うので、

歩いて行くことにした


ソラマチに入り、抹茶ラテを頼んだ

夫が、バイトの店員に「この店、川越にもある?」と聞くと、

中から店長らしき人が出てきて

「川越にもありますよ、ソラマチ店は12月にオープンしたばかりなんですよ」

と、答えていた

「前にも来たなって思ったんだよね」

夫が言うまで、私は忘れていたが、

そういえば、夫と長女と3人で川越を歩いた時に、抹茶ラテで並んだな…と思い出した


外で座って飲むと、風が出てきて寒かった


「もう帰ろうか」


クローバー橋まで戻ると、夕焼けが綺麗だった



ヨーカドーで牛乳や入浴剤などを買い、駐車5時間分は無料になった

nanakoカードをレジで提示すれば、6時間無料になるのに、出すのを忘れていた


「砂町銀座で天ぷらを食べて帰ろうか?」

私は、この商店街を初めて歩いた

狭い割に、自転車が多い

まだ6時なのにシャッターが閉まった店ばかりで、人通りが少なかった

端まで歩いたが、店も少ないので諦めて車に戻ることにした


駐車料金は600円

「nanako出せば200円だったのにね」

私が言うと、夫は残念がった


結局、帰りに夢庵に寄って天ぷらを食べた

子供達には、弁当を持ち帰った



私の足の裏に、水膨れが出来ていた

たまには歩かないと駄目だな…

そう思いながら、風呂に入った

おにぎり

下の子供3人が小学生の夏休み、

平日は弁当と水筒を持って、学童に通っていた


毎日、大きな鮭のおにぎりを2つずつ、唐揚げ、沢庵の弁当だったが、

たまに冷食の唐揚げを入れたりすると、子供達は残して帰ってきた

手作り唐揚げなら、いつも取り合いをしていたのに、

「冷食なんて美味しくないから入れないで」と言っていて、

「生意気な…」と思いながらも、嬉しく感じた


あの頃の子供達は、すごく食べ盛りで、1ヶ月に30kgも米を買っていた

5合炊きの炊飯器が壊れた時、1升炊きの炊飯器に買い換えた

夏休みは朝から1升の米を炊いて、子供達はガッツリと朝ごはんを食べていた


長女は高校にあがると、体が小さいのに、2段の重箱弁当を風呂敷に包み、学校で早弁もしていた


今の子供達は、そこまで食べなくなり、米も1ヶ月に10kgが無くならない


この間、おにぎりが無性に食べたくなって、

夜ごはんを、鮭のおにぎりと頂き物のいぶりがっこ、味噌汁にした


おにぎりを握っていたら涙が出てきた

今まで何個、握ったかな?

次男は鮭も、ごま昆布も、タラコも大好きだった

ボーイスカウトでも、カブ隊の時には塩むすびを持っていった

プールや、公園に遊びに行く時も…




クキモと白黒猫


カミカミ白黒猫


マリオと白黒猫


茶柱立った、小さな幸せ

ごま団子

3が日は1歩も外に出ず、お節や雑煮、筑前煮も作らなかった

眩暈がしたり、鼻血が出たり、喘息になったりと、体調が悪い正月だった


1日と2日の午後、BSで“孤独のグルメ"を観ていたら、

もっと観たくなって、U-NEXTで全部観た

中華の回で五郎さんがごま団子を頼んだ時に、

子供達が小さかった頃にしていた遊びを思い出した


仕事から19時半頃に帰ると、マンションの下で、

「ままー、おかえりー」と、

鍵を忘れて家に入れない4人が、走ってくることが何回かあった

階段の所にランドセルやリュックが置いてあり、

私は「また?」と、笑ってしまった

そういう時、私は「今夜は“食べ"にしよっか?」と聞く

いつも4人は「するー」と答えた

近所に外食できる所が多かったので、

子供達にジャンケンで行きたい店を決めさせた


バーミヤンに決まった時には、いつも子供達は最後に、ごま団子を頼み、

“いつまで食べていられるか競争"というのをしていた

次男は、バーミヤンから帰ってから1時間でも2時間でも、口の中にごま団子を残していた

「まだあんの?もう飲みこみなよー」

毎回、私は注意していた


“誰が卵焼きを美味しく作れるか選手権"など、

子供達は、食べ物で変な遊びばかりしていた


本当に幸せだった、あの頃にかえりたい…




香箱の白黒猫


キジトラ猫が居なくなってから食が細くなり、

少し痩せたけど、まだ重い白黒団子


ガチャガチャで取った ねこくま

ふてくされる白黒ねこくま