2年前のお盆
2年前の8月11日、私達家族5人は夜中から、車で東北へ向かっていた
爆睡している子供達を盗撮
次女と次男は、同じ寝顔をしている
長男は踏まれて、後部座席はぐちゃぐちゃだ
「年内には結婚前提で一緒に住もう」
そう言っていた彼氏は、一足先に新幹線で帰っていた
彼氏の実家に着くと、玄関で
「遠いのによく来てくれたね~」
と、彼氏の両親と弟夫婦に1歳半の甥っ子が、迎えてくれた
「疲れたでしょう、あがってあがって」と言ったお母さんは、
耳が聞こえないので、筆談で挨拶をする
ホテルの厨房で働くお母さんが、2つ並べたテーブルに、
てきぱきと皿を並べていく
まだ昼過ぎなのに、凄い量の料理に圧倒されていると
「年に1回だけだから、こうやって振る舞うのを楽しみにしてるんだよ」
彼氏が言った
彼氏の実家は明るく笑いが絶えない
次男は「じーじの家(私の実家)とは、大違いだね
明るくていいな…楽しい」と言った
飲めないお酒をグラスに注がれると
「僕はまだ未成年だから」と一旦断り、
少し飲むとダウンした
次の日、次男はお父さんと一緒に、
墓掃除のお手伝いに行った
長女は仕事がある為、1泊で帰った
お父さんに「16日の夜からの盆踊りを見ていけばいいのに…」と言われたが、
私と彼氏は15日から台湾に行く事になっていた
「また来年、皆で来ますから」
私達は2泊すると、彼氏の実家を出た
私は3回目の台湾だった
九份は2回行ったが、十份は初めてだった
この電車が居なくなると、一斉に線路に立ち
4人で願い事を書いたランタンを、
ラプンツェルの様に空に飛ばす
私達が書いたランタンは、木に引っ掛かり燃えてしまった
その時は「不吉だ」「なんで、うちらのだけ~」と言いながらも、
おかしくて、彼氏と他の人達と笑って見ていた
あの時、木に引っ掛からずに空に消えていけば、
私の願い事は叶った?
“家族全員 元気で楽しく幸せに過ごせますように"
当たり前だと思っていた日常は、当たり前では無かった…
とても恵まれていたんだ…
次男というピースが欠けてしまった私は、もう幸せが完成する事はない
たぶん私が死ぬ時まで、次男が逝く前の様な幸せは感じられないんだろう
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