まだ少し待っててね

20歳の次男が2017年4月に自死しました

発達障害

次男が「自分はADHDじゃないかと思うんだ」と言った事があった


「色々と当てはまるし」


そんなのは、私だって当てはまる所がある

誰だって、そうなんじゃないかと思っていた


次男は小さな頃から、部屋の片付けが苦手だった

気付くと机の上も周りもゴミだらけで、

片付けてあげる事が何回もあった



本屋で月に2回購読していた“鉱石コレクション"は、

鉱石をとても丁寧に箱に並べて収納していたし、

図鑑や漫画なども綺麗にしまっていた

好きな物しか片付けないのかな…と思っていた





収集癖があり、変な物を集めたりもしていたが、

私は特に気にしていなかった



小学生の時は、忘れ物が多く、

連絡帳を書いてない日もあった


頻繁に物を失くし、探すのが苦手だった

「探すのは面倒臭いから嫌だ」


私は笑いながら「にんにくにんにくって言いながら探すと、すぐに見つかるよ」と、

いつもおまじないを唱えていた


今年の2月頃、「郵便局の通帳を失くしたから

再発行したいんだ」と言われた時、

仕事だった私は「1人で行って作っておいで」と答えた


「1人で郵便局に行ったけど、結局作れなかったよ」

その晩、次男が困っていたので、私は長男に

「明日、郵便局についてってあげてよ」と頼んだ


「わからなかったら、局員に聞いて、その通りにすればいいのに」

「聞いても説明されてる内に、頭の中が真っ白になって、

訳がわからなくなっちゃうんだ」


役所に連れて行き、住民票を取った時には、

「こういうの苦手なんだ

俺は、普通の人が出来る事が出来なかったりする

世の中は難しい事だらけ…

こういう手続も、さっぱりわからないんだ」

と言っていた


「ままだって最初は、全然わからなかったよ

わからなければ、人に聞けばいいんだし…

次男くんには、次男くんにしか出来ない事が沢山あるんだから、

こんな事、気にする事ないよ」


私は次男のサインを、見逃していたのかもしれない


私が“こんな事"や“そんな事"と思う事は、

次男にしてみたら、大きな悩みだったのかもしれない


病院には行っていないので、

今となっては、ADHDだったのかどうかはわからない


でも、もしかしたら小さな頃から、

色々と、ずっと生き辛かったのかもしれない


どうして私は、気付いてあげられなかったのだろう…