まだ少し待っててね

20歳の次男が2017年4月に自死しました

思うこと

叔母(母の妹)の駐車場から…電線が邪魔くさい


明治13年に納骨された御先祖様から10人程が眠っている墓は、
平成2年に建て替えた直後、祖父(母方)が入る事になった
平成17年に祖母が亡くなって納骨された時、
当然、墓は長男の叔父(母の弟)が継ぐものなのだと思っていた
でも叔父は「うちは他所に買うから継がないから」と言った


御先祖様が代々、守ってきた墓って一体なんなんだろう…
その時から考える様になった


もし叔父が継いだとしても、私の従兄弟には子供が居ない
年齢的にも無理だろうから、そこで途絶えてしまう


叔父は、仏壇も位牌も持っていかず、叔母(母の妹)が、位牌を引き取った
祖父の所は日蓮宗、叔母の嫁ぎ先は浄土宗なので、
叔母の家の居間には、仏壇が2つ並べて置かれている


「私が死んでも墓は要らないな
いつか子孫は途絶えるかもしれないし、
空から散布でも、海に流して貰ったっていいよ、別に」
私が言うと、母は怒った
「だめ、墓は入らないとだめ
代々、子孫が守っていくもんなんだから」
母は、だらしない人生を送ってる割に、そんな事を言うのか…そう思った



私の父(養父)は一人っ子だ
父が産まれる前に、生後半年の兄が病気で亡くなったらしい
その時、祖母が都営霊園に申し込むと当選し、墓を建てた
そして平成12年に祖父が亡くなり、そこに納骨された
弟があの墓を継ぐとは思えないから、
祖母と父と母で終わりになるだろう

祖父(父方)の13回忌(6年前)に霊園で



そして次男が入った墓も、うちの長男や、更に子孫が継がない限り途絶える


私は自分の経験から、子供達の養子縁組を組んでいない
子供達が自分で希望しない限り、無理に戸籍を移すつもりは全くない
義父は「どちらか男の子、来てくれないかなあ」と望んでいたが、私は
「本人次第なので無理かもしれません」と答えた


夫の両親も70歳近いし、夫は長男だから、
「いずれは同居しようね」と、私は言っている
上の3人は、東北に住むのは無理だろうが、田舎が大好きな次男は
「俺も行こうかな」と言っていた
「それがいいよ、農業やってもいいし」


きっと一緒に来てくれるんだろうな…と期待していた次男は、
一足先に、お骨になって東北へ行ってしまった


次男が眠っている墓に、いずれ私も入る事になるが、いつかは誰も来なくなり、
皆が無縁仏になって行くのだろう
そう思うと、墓ってなんなんだろう…また考えてしまう




平成20年11月、大学の合格が決まった長女と一緒に行った林檎博で、

生で聴くことが出来た大好きな曲


椎名林檎×斎藤ネコ+椎名純平 - この世の限り

私の葬儀で流して貰うつもりだ

シチュー

昨日は、早朝から高速に乗り、佐野厄除け大師へ向かった

とにかく今年の最悪な運を、さっぱりしたかったのだ

祈祷が終わり、お札を頂いて「美味しいランチを食べてから帰ろうか」と、夫と話した


ネットで探した、出来たばかりのカフェは、外観が綺麗で雰囲気も良かった

私達はチーズハンバーグとシチューで迷ったが、

寒かったので、おすすめになっていたシチューを選んだ

私達は、メニューの写真を見た時に、ハンバーグの上に、

シチューをかけているのかと勘違いをしていた


美味しそうに写っていた、実際のシチューは…


テーブルに運ばれた皿を見て

「肉の塊にソース?これはステーキ?

シチュー頼んだんだけど…注文を間違えたかな?」

と思い、2度見した

シチューは、スプーン1杯分も無かった

肉は柔らいが、赤身で味が無く、米も美味しくない為、残してしまい、

私の分まで夫に食べて貰った


なんとなくモヤモヤしながらカフェを出て、車に戻った

家の近所の珈琲館に寄った私は、お茶を飲みながら

「あれはシチューじゃないよ、なんか納得がいかないんだけど」と夫に言った

いつもなら私は、自分の意見を店に伝えることは無い

けれど、せっかく厄祓いをして貰った私の運が、あのシチューで汚された気がした


「あれをシチューって謳ったら詐欺だよ…」

MIYOさんの様に、きちんと私もお店に言ってみようかな…と思った




自宅に着くと、カフェの本社には、夫が電話をした

受けた相手の女の人は、ただ謝るだけで埒が明かず、

写真をメールさせて欲しいと伝え、アドレスを聞いた


「メニューの写真の様に、野菜を肉に乗せずに、

付け合わせみたいに皿へ盛りつけているのは、

シチューが無いことを、ごまかす為だとしか思えません

味が無い、赤身の塊肉を食べるのは辛かったです」

と、私が写真を添付して送信すると、すぐにその方から返信が来た


少し待つと、厨房の責任者からメールが来た


なんて馬鹿にしてるんだろう…

私達の様な客がいるからこそ、努力しなければ…って、どういう意味?

遠方だとわかってて、軽率には言えないけど、また立ち寄って…なんて、

どの口が言えるの?と、呆れてしまい、返信した


私はMIYOさんの様には、冷静に受け答えが出来ないんだな…と思った

粘土細工

納屋の整理で、次男の思い出箱にしまってあった
クレイアニメの“ニャッキ!"のキーホルダーを見つけた


「くいっく、くいっく」
言いながら、芋虫の真似して移動する次男が、とても可愛かった



プチプチ・アニメ Knyacki No02 「サラダ」



粘土が得意で、幼稚園の先生は、いつも褒めてくれた
「なんでも作れて上手なんですよ」
ニャッキを作り、アニメの様に動かして遊ぶ事もあった
こだわりの強い次男は、細かい所まで納得がいくまで作り続ける


どうやって作ったのか、土団子も固くて、まん丸で艶もあり、
今でもそのまま残っている


小学校にあがると、担任の先生は、
図工の時間内で終わらないのが困ると言っていた

大学を卒業したばかりだと言っていた若い女の先生で、

少し物言いがキツい感じだった

「学校は時間毎に動くので、輪を乱すような真似されると、皆に迷惑が掛かるんです
家の方で、ちゃんと言い聞かせて下さい」
「すみません、少しこだわりが強い子なんです」
謝る私を、次男は不思議そうに見ていた


「次男くん、上手に作りたいのはわかるけど、
学校では図工の時間内でしか、粘土は触っちゃいけないんだよ
いっぱい時間かけたい時は、お家で作ろうね」
「うん、わかった」
返事をした次男は、少し寂しそうだった


小さな頃から、ものづくりが好きな子供だった
「編物教えて~」と言われ、かぎ針編みと棒編みを教えた
一緒に折紙を折ったり、あやとりをした
畑を借りて野菜を育て、家でお菓子を作り、パンを焼いた
レゴで色々と組み立てた

レゴはお城を買っても、お城を作るのは1度だけで、
完成すると壊し、すぐに違う物を作り始めた

「建築士になりたい」と、工業高校を選び、建築科に進み、
部活では燃費の良い車を作っていた


公園で拾った松ぼっくり2つ(幼稚園)
沖縄で作ったシーサーと、拾った貝(小学2年)
カブスカウトのスキーで拾った長い松ぼっくり(小学3年)
沖縄で拾ったサンゴ(小学4年)

「あげる~」と、次男が私にプレゼントしてくれた物だ


次男の友達が送ってくれたスクショ
去年の私の誕生日に、次男がグループラインでしたトーク
毎年、ケーキを買ってきてくれたり、お祝いしてくれた


また来年も、次男のくれるケーキ、食べたいな…