たられば
結婚しようと言われていた彼氏も同居をすることになり、一昨年から6人で暮らし始めた
私の両親の具合が悪いので、
実家に帰ろうと考えていたのだが、
子供達も彼氏も反対した
昨年の夏、黙って3日間キャンプに行ってきた次男が、ひょっこり帰宅すると、
まず彼氏は叱ろうとした
少し言いかけた時、長男が「今、言わなくてもいいでしょ」と遮り、
私も「疲れたでしょう、湯船入って早く寝ちゃいなね」と暖かいスープを出した
結局、彼氏は「みんな心配するから、外泊する時には、書置きするとかしていかないとね」とだけ言った
「刑事が死ぬ為に家出したんじゃないか?とか聞くんだよ、そんな訳ないのにね」と笑う私
「うん、けど山で一緒に景色を見ていたお爺さんに、死ぬなよとか言われたんだよね…死ぬ様に見えたのかな」と答えながら、次男は何を考えてたんだろう
~したら良かったのか、
~すれば良かったのか…
考えても仕方ないのは分かっているが、
あの時に叱らなかった事を彼氏は悔いている
私は、次男の会社の上司に「明日になったら本人から連絡させるが、2~3日、会社を休ませて欲しい」と頼み、警察署にも連絡した
翌日、刑事は長男と次男の部屋で、次男に少し注意をすると帰っていった
そして次男は、会社を退職する事に決め、
私と彼氏と一緒に、事務所へ荷物を取りに行った
「少しゆっくりするといいよ」
私は、そう言った
あの時に、もっと突っこんで色々と聞いていれば、こんな事にならなかったのか?
まさかその8ヶ月後に、本当に居なくなるとは考えてなかった私は、“トリックアート展"に誘った
私が次男を撮ったのは、これが最後の写真だった
小さな頃は、写真や動画をよく撮ったのだが、大きくなると減ってくる
もっと撮っていたら良かった…
たらればの後悔ばかりだ
トリックアートの亀に乗っている次男を見ていると、
沖縄旅行でゾウ亀に乗って、餌をあげていた次男を思いだした
動物が大好きな優しい子供だった
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